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2018年ユネスコ無形文化遺産に登録された日本の伝統行事の魅力をご紹介!

2018年ユネスコ無形文化遺産に登録された日本の伝統行事

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2018年、日本の伝統行事がユネスコ無形文化遺産に登録されました。

登録されたのは「来訪神:仮面・仮装の神々」というテーマに基づいた10の行事。

来訪神とは、年に一度人々の元へ現われて豊穣や幸福を願い厄を祓うとされている神様のことです。

仮装して仮面をかぶることで神様に扮した若者が厄払いをする、という行事が全国各地にありますね。

また、無形文化遺産の登録とは国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の事業の一つで、2003年10月にユネスコ総会において採択されました。

日本は2004年6月に条約を締結し、2006年4月から条約が発効されています。

ユネスコの主な事業は教育、自然科学、人文・社会科学、文化といったいくつかの分野に分かれており、文化の分野において無形文化遺産条約が結ばれています。

無形文化遺産は芸能や社会的慣習、伝統行事などが対象となっており、政府間委員会は締約国から選出された24か国により構成されています。

そして年に1回、様々な国の伝統行事などが登録されるという訳です。

ちなみに日本では歌舞伎や和紙、和食などで21件の無形文化遺産が登録されていました。

今回新たに登録されたのはどんなものなのでしょうか。

早速ご紹介したいと思います。

2018年に登録された無形文化遺産

2018年に登録された無形文化遺産

2018年11月にユネスコの無形文化遺産に日本の伝統芸能が登録されることが決まりました。

8つの県の10の伝統行事が対象となっています。

これは山車が巡行する「山・鉾・屋台行事」が2016年に登録をされてから2年ぶりになります。

この8つの県の10の行事は「来訪神:仮面・仮装の神々」として、2016年に登録申請がされていました。

1.男鹿のなまはげ

秋田県の「男鹿(おが)のなまはげ」は、日本ではご存知の方も多い伝統行事なのではないでしょうか。

毎年大晦日の12月31日に行われており、鬼の仮装をして「泣く子はいねがー」などと大声で叫びながら地域の家を回るものです。

来訪神と言われるなまはげは、無病息災・田畑の実り・山の幸・海の幸をもたらすと言われており、そのために料理やお酒を準備してなまはげを待つのです。

「悪い子はいねがー」なんて大声で叫ぶ鬼がやってくるなんて、子どもにとってはちょっと怖い行事ですよね。

2.宮古島のパーントゥ

旧暦9月の戌の日から数日にかけて行われるのが「パーントゥ・プナハ」です。

これは宮古島市で行われている厄払いの伝統行事の一つで、神聖な井戸の泥を全身につけて仮面をかぶった若者が人々に泥を塗って厄払いをするというものです。

泥を塗られた人や物は悪霊祓いができ、人々はその1年の無病息災を願います。

パーントゥは全部で3体おり、足に自信のある若者が選ばれるので標的にされると絶対逃れられません。

新築の家やパトカーなどにも容赦なく臭いのキツい泥を塗られますが、そこもまたお祭りの醍醐味となっています。

最近は観光客も多く参加するようですが、泥を塗られるのが嫌だという方は要注意!

子どもにとっては怖い行事ですが、大人にとってはどこか子どもに戻ったような気持ちにさせてくれるお祭りですよ。

3.甑島(こしきじま)のトシドン

鹿児島県の年中行事である「甑島のトシドン」は、シュロの木の皮で作った衣服を身にまとい、鬼のような仮面をかぶった来訪神「トシドン」がやってくるお祭りです。

大晦日に夜に家々を回り、悪さをした子ども達をこらしめに来ます。

その際に、トシドンは歳餅という餅を子ども達に与えて帰っていくのですが、この餅はひとつ歳を取らせる餅だと言われています。

この歳餅がお年玉の始まりだとも言われているんですよ。

4.吉浜のスネカ

岩手県で行われている「吉浜のスネカ」の起源は江戸時代までさかのぼり、こちらも鬼の面を被った人が家々を回ります。

地元のアワビの殻がついており、ガラガラ音を立てて歩くのが恐怖心をあおるそうです。

かつては旧暦の1月15日に行われていましたが、昭和40年代以降は新暦で行われています。

5.米川の水かぶり

これは毎年2月の初午の日に、男子によって行われる奇祭です。

頭には藁の冠を被り、しめ縄を裸に3本巻き付け、顔には炭を塗り火伏せの神である秋葉山大権現に参拝するものです。

参拝することで男たちは神の使いとなり、バケツの水を家々に掛けながら火伏せを祈願して歩きます。

6.遊佐の小正月行事

遊佐町吹浦地区の女鹿・滝ノ浦・鳥崎集落に伝わる民俗行事で、ケンダンの藁を何重にも重ねて身にまとい鬼の面をつけた若者が家々を回って子どもをいさめたり、高齢者の長寿を願ったりします。

残念ながら起源は定かではありません。

7.能登のアマメハギ

石川県輪島市や鳳珠郡能登町に伝わる伝統行事です。

怠惰を戒め災厄を祓うもので、天狗や猿のお面をつけた男たちが「アマメ―」と叫びながら家々を回ります。

「アマメ」とは能登の方言で、いろりに長く座っていると手足にできる火だこを指しそれをはぎ取るという意味から「アマメハギ」と呼ばれています。

8.見島のカセドリ

佐賀市蓮池町で行われている来訪神行事で、小正月に行われます。

独身の男性2人が藁蓑(わらみの)を身に包み、神から遣わされたつがいの鶏である「カセドリ」に扮して家々を訪れ、家内安全や五穀豊穣などを祈願します。

9.薩摩硫黄島のメンドン

旧暦の8月1日、2日に行われる「メンドン」は、奇怪な容姿をした若者が人々の邪気を祓うという行事です。

メンドンは手に枝葉を携えながら人々を叩き、これによって邪気が祓われるといいます。

10.悪石島のボゼ

記載と知られる「ボゼ」は、鹿児島県トカラ列島の悪石島に伝わっている来訪神行事です。

旧暦7月16日に赤と黒のお面を被り、ビロウという葉を腰に巻き、手首や足にはシュロの皮をあて、ボゼマラという長い棒を持ちます。

長い棒には赤色の泥水が付いており、それを擦り付けることで悪霊祓いをしたり子宝に恵まれたりすると言われています。

ボゼは3対おり、島の古老と太鼓の音で始まります。

踊り始めてしばらくするとボゼはその場を走り去り、その後、顔を覆っていた面はそこで跡形もなく壊されます。

まとめ

いかがでしたか?

今年は2018年に登録されたユネスコ無形文化遺産についてご紹介しました。

今回登録された10件はいずれも厄災を祓い幸福をもたらすものです。

しかし、後継者の確保が深刻な課題にもなっています。

守っていかなければならない大切な日本の伝統行事。

今回登録をされたことでどのような取り組みがなされるのか、今後が楽しみですね。

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