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荒廃農地ってどういった土地?規制緩和で太陽光発電に活用しやすくなった?

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日本では、農家の高齢化と担い手不足などから、耕作することが客観的に見て難しい「荒廃農地」が年々増えています。

荒廃農地を活用したいと考えているけれども、どのように活用すれば良いか分からない方もいらっしゃるでしょう。

今回は、荒廃農地とは何なのかを最初に説明したうえで、荒廃農地の問題点、そして太陽光発電も含めた荒廃農地の活用事例についてご紹介します。

荒廃農地とはどういった土地?

そもそも、荒廃農地とはどのように定義づけられているのでしょうか。

荒廃農地とはどういった土地?

荒廃農地とは

荒廃農地とは、以下のような農地のことをいいます。

・荒廃農地:現在、耕作がなされておらず、耕作の放棄により荒廃し、通常の農作業では農作物の栽培が客観的に不可能である農地のこと。

他にも似たものとして、以下の言葉があります。

・耕作放棄地:以前耕作していた土地であるが、過去1年以上農作物を育てず、今後数年の間に再び農作物を育てる意思のない土地のこと。

・遊休農地:以前は農地だったが、現在は農地として利用しておらず、今後も農地として利用する可能性が低い土地、もしくは、農地ではあるが周辺の農地と比べると利用の程度が著しく低い土地のこと。

耕作放棄地と言葉としては似ていますが、耕作放棄地は「農家自らの意思」が含まれているのに対して、荒廃農地は調査員が調査した結果の「客観性」が前提であることに違いがあります。

再生利用不可能な荒廃農地が増えている

令和元年の荒廃農地は、再生利用可能なものが約9.1万ha、再生利用不可能なものが約19.2万haとなっています。

平成20年には、再生利用可能なものが14.9万ha、再生利用不可能なものが13.5万haであったことから、日本では再生利用不可能な荒廃農地が増えているということになります。

これほどまでに増えてしまった理由としては、以下のことが考えられます。

・農家の高齢者化、跡継ぎ不在などの人材が不足している

・農作物の価格が低迷している

・収益性の高い作物がない

その結果、耕作がなされておらず、再生利用不可能な状態にまで陥ってしまった農地が増えているのです。

荒廃農地が増えるとどんな問題が起きる?

再生利用不可能な荒廃農地が増えていることをお伝えしましたが、荒廃農地が増えるとどのような問題が生じるのでしょうか。

荒廃農地が増えるとどんな問題が起きる?

食料自給率が低下する

荒廃農地が増えると、日本の中での耕作面積が減ることになり、耕作できる作物が減ることになります。

日本は元々食料自給率が低い国ですが、荒廃農地が増えさらに自給率が下がると、世界情勢で何かが起きたときに食糧不足に陥るリスクがあります。

害虫などが増える

荒廃農地など手入れがされていない農地が増えると、雑草が増えることで害虫なども増える恐れがあります。

その結果、近隣に住む住民や近隣で農作物を育てている農家に、被害が及んでしまうかもしれません。

また、野生動物が荒廃農地を餌場にすることで、その荒廃農地だけでなく、周りの農地を荒らす原因となってしまいます。

災害リスクが高まる

きちんと整備されて耕作されている農地には、洪水などを防ぐ機能があります。

ただ、荒廃農地であると、その機能は失われ、災害リスクを高めてしまうといえるでしょう。

廃棄物を不法投棄されてしまう恐れがある

荒廃農地があると、残念ながらごみなどの不法投棄をされるリスクが高まるという問題があります。

荒廃農地に不法投棄をされると、悪臭や害虫などの近隣住民・農家への被害だけではなく、その荒廃農地自体もさらに再生利用不可能な土地となってしまいます。

また、放火などの犯罪発生のリスクもあり、荒廃農地が増えることによって近隣住民・農家だけでなく、日本全体への問題にもなり得るのです。

荒廃農地の活用事例とは?

それでは、荒廃農地はどのように活用すれば良いのでしょうか。

その活用事例についてご紹介します。

荒廃農地の活用事例とは?

新規就農者によるブロッコリーの作付け

福岡県福津市では、「多面的機能支払交付金」を活用して荒廃農地を再生し、新規就農者によるブロッコリーの作付けをおこなっています。

市としてこのような取り組みをおこなうことで、作付けされていない土地を持つ農家の意識向上にもつながりました。

たとえば、同じく荒廃農地や遊休農地など作付けがなされていない土地を持つ農家が、自らの土地の虫害を防ぐ対策を取ったり管理をし始めたりと、この事業をきっかけにそれぞれができることを始めたとの声も聞かれました。

桑の試験販売

静岡県松崎町では、荒廃農地を再生し、桑の作付けを始めました。

その結果、さらなる拡大が可能と判断され、企業組合も設立し、他の荒廃農地にも展開していきました。

今では、直売所もオープンしたことから、桑の葉の作付けから加工、販売までのすべてを担っています。

このように、農業基盤整備事業の実施や農地中間管理機構による荒廃農地の借入れなど、農地を集積・集約化することが、地域として荒廃農地の活用を進めていくポイントといえます。

転用規制緩和により太陽光発電がしやすくなった?

令和3年3月に、農林水産省により「再生可能エネルギーのさらなる促進のために、荒廃農地の転用規制を緩和する」との発表がありました。

脱炭素化社会を目指す日本は、再生可能エネルギーをさらに増やしていきたいと考えており、東日本大震災以降は再生可能エネルギーで発電された電気の「固定買取価格制度」なども始まりました。

その結果、以前より格段に再生可能エネルギーが普及しましたが、そもそも日本は山が多いため、太陽光発電を設置できる場所が少ないという難点がありました。

そこで、荒廃農地を転用し、太陽光発電の活用を促したいという、国としての思いがあるのです。

具体的には、荒廃農地の転用規制については、大きく分けて2つあります。

①営農型太陽光発電の転用規制緩和

営農型太陽光発電とは、太陽光発電の下で農作物を耕作することをいい、太陽光発電をおこないながら農作物も生産できます。

今回、営農型太陽光発電では、以下の点において規制緩和されました。

・パネル支柱部分の農地の一時転用許可を「不要」に

・耕地10a当たりの基準収穫量(単収)要件(地域の平均単収の8割以上の確保)を「撤廃」

・期間制限(最大10年ごとに更新)などの要件を「撤廃」

これまでは、たとえば転用許可が必要であったり、地域の平均単収の8割以上を確保しなくてはいけなかったりと、農業経験が浅い事業者にはハードルが高かったという問題がありました。

ところが、今回の改正により、より多くの事業者が、営農型太陽光発電に参画しやすくなったのです。

営農型太陽光発電だと、太陽光発電の収入とともに、農業の収入も並行してあるため、今後営農型太陽光発電に参画する事業者も増えるかもしれません。

②再生利用可能な荒廃農地における規制緩和

また、農山漁村再生可能エネルギー法においても規制緩和されています。

これまでは、再生利用可能な荒廃農地については「生産条件が不利である」「相当期間不耕作」「今後、耕作の見込みがない」という3点の条件を満たす場合に、転用が許可されてきました。

しかし、今回の規制緩和により、「今後、耕作の見込みがない」の条件だけになったのです。

ただ、無秩序な転用を防ぐために、「今後、耕作の見込みがない」という条件に関しては、明確な基準が設けられています。

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まとめ

以上、荒廃農地の問題点や活用方法、転用規制緩和による再エネ目的の活用がしやすくなったことなどをご紹介しました。

荒廃農地が今後増えていくことは、日本としても大きな問題となってきます。

新たに規制も緩和されるなど、制度面の動きもありますので、現在荒廃農地を所有されている方は、その活用方法について是非検討してみてはいかがでしょうか。

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