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終活とともに考える空き家対策!空き家とは?リスクや処分・活用方法は?

いえらぶコラム編集部

終活とともに考える空き家対策!空き家とは?リスクや処分・活用方法は?

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ここ最近、メディアなどでも耳にする機会が多い「終活」という言葉。

早い人では60歳を過ぎる頃には、終活を考えはじめるようです。

なかでも今住んでいる持ち家をどうするか、という問題は終活とともに考えたい重大な事柄の1つ。

そこで今回は、終活における我が家の空き家対策について取り上げ、空き家とはどういった定義なのか、またどんな問題やリスクがあるのかを詳しく解説します。

さらに空き家にする前にやるべき対策や処分・活用方法もあわせてまとめていますので、終活についてご興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

終活にともなう空き家対策①空き家の定義や問題になる理由とは?

終活として空き家問題を考える前に、まず空き家とはどういったものなのか確認しておきましょう。

終活にともなう空き家対策①空き家の定義や問題になる理由とは?

<そもそも空き家の定義とは?>

総務省が発表している「平成30年・土地統計調査」によると、全国の空き家率は13.6%で過去最高。

空き家の推移は過去から一貫して増加が続いており、昭和63年から平成30年までの30年間にかけて452万戸(114.7%)の増加となっています。

上記のように増える一方となっている空き家ですが、空き家の定義を明確にご存じでしょうか?

空き家というとボロボロの廃墟のような家を想像しがちですが、決してそうではありません。

空き家の定義とは、人が住まなくなって1年以上経過した家のこと。

「たったの1年!?」と驚かれるかもしれませんが、たとえ毎月、家の中に風を通していようが、家をきれいに維持していようが、人が住まなくなって1年以上経過した家は空き家と認定されてしまいます。

そして当初はきれいに維持・管理しようと思っていても、年数を重ねれば腐朽・破損が出てくることは確実です。

事実、令和元年に国土交通省でおこなわれた「空き家所有者実態調査」では、空き家の6割が腐朽・破損した状態であるとの結果が出ています。

<終活で空き家が問題になる理由とは?>

空き家の定義がわかったところで、知っておきたいのが終活で空き家が問題になる理由です。

終活をすすめるうえで、今住んでいる家をどうするかは重要な問題です。

持ち家は財産として子どもに相続させようとお考えの方も多いと思いますが、子どもが遠方に住んでいたり、すでに家を所有していたりする場合はどうでしょうか?

相続した家に住むにしても処分するにしても、そうした決断をするまでに1年以上の時間がかかることはよくありますし、そうしているうちに人が住まなくなった家は、どんどん傷んでしまいます。

人が住まない家は換気が十分にできず、ホコリが積もったり、カビが生えたり、柱や天井、床などが腐りはじめたりします。

そうならないようにするには、1か月に2回以上、できることなら1週間に1回の頻度で定期的に管理を続ける必要があります。

近くに住んでいればまだしも、遠方に住んでいる場合、こうした手間はかけられないのが実情でしょう。

相続した家の空き家期間が長くなれば、水道代や電気代、火災保険などの費用もかかり続けることになります。

終活にともなう空き家対策②空き家になったときのリスクとは?

続いて、なぜ終活で空き家対策をしなければならないのか、その理由ともなる主な空き家リスクについて見てみましょう。

空き家になる理由はさまざまですが、自分が亡くなったあと相続する人が遠方にいて住めなかったり放置したりすることで、空き家リスクはさらに高まります。

前述の国土交通省「空き家所有者実態調査」を見ると、空き家の管理頻度は月に1回から数回の割合がもっとも多く約4割、二次的住宅・別荘用の空き家の利用頻度についても、同じく月に1回から数回の割合が約4割となっています。

終活にともなう空き家対策②空き家になったときのリスクとは?

<空き家リスク①防災性の低下>

地震が頻繁に発生する日本では、地域を問わず建物が倒壊する危険性があります。

また台風による風害では屋根の一部が飛散するリスク、外壁落下のリスク、火災のリスクなどがあり、最悪の場合、近隣の住民や建物に危害を与えてしまうことも考えられます。

<空き家リスク②防犯性の低下>

空き家を放置することで、犯罪を誘発してしまうリスクも見逃せません。

たとえばホームレスや犯罪者の不法侵入、不用品の不法投棄、放火など、こちらも近隣の住民に迷惑をかけてしまうことで管理責任を問われることもあり得ます。

<空き家リスク③衛生面の悪化>

誰も住んでいない空き家で雑草や落ち葉などをそのままにしておくと、蝿や蚊、ネズミが発生したり、野良猫の住み家になったりするリスクも高まります。

適切に手入れをしないで放置していれば、腐敗臭などが発生することもあり、衛生面の悪化が周辺までおよべば、やはり管理責任を問われることになります。

<空き家リスク④「特定空き家」となる可能性>

2015年に施行された「空き家等対策特別措置法」によって、倒壊の危険がある空き家、景観を著しく損なう空き家、周辺に悪影響をおよぼす空き家は「特定空き家」に指定されます。

「特定空き家」に指定されると、現在住宅用地に適用されている固定資産税の特例措置が撤廃されるため、固定資産税が大幅に上がる可能性もあります。

終活にともなう空き家対策③空き家にする前にできる方法とは?

空き家にはさまざまなリスクがあり、終活の1つとしてしっかり対策しておく必要がありそうですね。

最後に、空き家にする前にできる対策や処分・活用方法をあげてみますので、できることからはじめてみてはいかがでしょうか?

終活にともなう空き家対策③空き家にする前にできる方法とは?

<事前にできる対策①家について親子で話し合う>

自分が亡くなったあとだけでなく、認知症などで家の管理が難しくなることもあります。

終活ではそうしたことも念頭に、親子で話し合いを持っておくことが大切でしょう。

終活についてはなかなか話題にしにくいかもしれませんが、その後のリスクを考えればお互いに認識をすりあわせておくことは、親子どちらにとっても最善の方法といえるでしょう。

<事前にできる対策②家の価値を知る>

親子や親族間で話し合いをすることと同じく、持ち家の価値を事前に把握しておくことも大切です。

最近はコロナ禍の影響で地方移住を希望する人も多いため、地域や条件によっては思わぬ価値が見いだせるかもしれませんよ。

<もしも空き家になってしまったら!処分・活用方法とは?>

上記のような対策の有無にかかわらず空き家となってしまった場合でも、400万円以上の値がつけば不動産会社に仲介を依頼して売却することができます。

また通常の売却方法で売れない空き家なら、自治体が運営する空き家バンクを利用する手もあります。

さらに空き家を思いきって更地にしてアパートやマンションを建てたり、貸し駐車場として運用したりするのも有力な選択肢です。

こうした処分・活用方法も空き家対策の1つとして、終活の段階から知っておくと安心でしょう。

まとめ

自分の人生を振り返り、さまざまな事柄を整理していく終活の時期は、だれにでも訪れます。

とくに持ち家のある人は空き家対策も、終活の1つの課題として取り組むべき重要事項。

空き家とはどういうものなのか、また空き家にまつわるリスクや事前にできる対策・処分方法も、終活するうえでぜひ知っておきたいところです。

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