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いちごショートは日本だけ?!クリスマスケーキの由来と各国の特徴

辻村 美咲

イチゴのショートケーキ

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12月に入ると、街全体がクリスマスムードに包まれます。

きらきらと輝く風景に、気分が盛り上がる人も多いのではないでしょうか。

クリスマスと言えばクリスマスケーキです。日本では広くいちごのショートケーキが食べられていますが、実はこれ、日本独特の文化だってことをご存知でしょうか?

欧米の国ではいちごのショートケーキではなく、別のケーキが食べられています。

今回は、日本のクリスマスケーキの由来や、世界各国でのクリスマスケーキ文化、クリスマスケーキをいつ食べるべきなのかについてご説明します。

より深く知った上で、今年のクリスマスを楽しみましょう。

宣教師の活動がはじまり?日本のクリスマスの歴史

灯篭

クリスマスといえばキリスト教のお祭りであるイメージが非常に強いですが、もともとキリスト教の文化がなかった日本ではどのようにしてクリスマスが広まったのでしょうか?

日本でのクリスマスの由来は諸説ありますが、大まかな流れは以下のようです。

日本最古のクリスマスは1552年に降誕祭として行われたと言われており、フランシスコ・ザビエルとともに日本にキリスト教を広めにきたコスメ・デ・トレースが山口県で行なったと伝えられています。

江戸時代、日本ではキリスト教が禁止されてしまい正確な記録は残っていませんが、隠れキリシタンなどによって「冬至祭」としてクリスマスが祝われていた可能性はあります。

明治時代になり、キリスト教が解禁されるようになっても、しばらくの間は表立ってクリスマスが祝われることはありませんでした。

しかし、大正時代の天皇が1926年12月25日に崩御したことにより、毎年12月25日が祝日になりました。このことから一気にクリスマスが広まったと言われています。

太平洋戦争の間は欧米の文化は自粛されましたが、クリスマスを祝っていた記録は残っています。

1948年の祝日に関する法改正が行われてから12月25日は祝日ではなくなりますが、それまでの期間で日本にクリスマスが定着したと考えられています。

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企業戦略がきっかけに!クリスマスケーキを食べる風習が広まった理由と豆知識

サンタのクリスマスケーキ

日本でクリスマスケーキを食べる風習が広まった由来には、企業の販売戦略があります。

最初は富裕層に向けて作られていたケーキが、少しずつ民間に広まるようになり、今では一つの文化として根付いているのです。

以下に日本でクリスマスケーキが食べられるようになった理由についてご紹介します。

・巧妙な企業戦略が背景にある?!

日本で最初に西洋風のケーキが販売されるようになったのは1922年のこと。

現在も有名なケーキ屋さんである不二家の創業者がアメリカに渡り、ケーキの製法を学んで日本でケーキ屋を開業したことがきっかけです。

不二家は1922年にデコレーションケーキの販売を始めます。当時、まだケーキは日本人に親しみのない食べ物であり、不二家は販売に苦戦していました。

また、冷蔵庫は存在していなかったため、生クリームのような常温で保存できない食材を使うケーキはなかなか普及していきませんでした。

・当初は富裕層の食べ物だった

保存しにくく親しみのない食べ物であるケーキは、当初富裕層を中心に人気を集めていきます。非常に高価であり、一般庶民はなかなか口にすることはできませんでした。

しかし、「クリスマスにはケーキを食べる」という謳い文句を打ち出した不二家の積極的な販売戦略によって、少しずつケーキ文化が日本全体に広がっていき、定番として定着していきます。

戦後、食糧不足が解消された頃には一般の人も食べるようになり、さらに冷蔵庫の普及によってたくさんの人がケーキを食べるようになりました。

それに伴い、クリスマスにケーキを食べる文化も定着したと考えられています。

・ケーキ以外にも企業戦略で広まった食べ物

日本でのクリスマスケーキは不二家の企業戦略によって広まりましたが、実は日本には他にも企業の工夫によって広まった食べ物がたくさんあります。

例えば恵方巻きなどはその代表的なものです。節分の豆まき自体は元からあった文化ですが、恵方巻きは本来一部の地方での文化でしかありませんでした。

しかしデパートやコンビニの販売戦略によって「節分には恵方を向いて幸運の巻き寿司を食べる」という文化が浸透していきました。

さらにバレンタインなども企業戦略によって広まった文化です。

欧米ではバレンタインにチョコレートを配る文化はありません。メリーチョコレート社が「バレンタインには好きな男性にチョコレートを贈る」という文化を誕生させました。

日本のクリスマスケーキの王道がいちごのショートケーキになったわけ

イチゴのショートケーキ

クリスマスケーキといえば、いちごのショートケーキが定番ですよね。

けれども世界的に見てクリスマスにいちごのショートケーキを食べる文化があるのは日本だけです。

どうして日本ではクリスマスにいちごのショートケーキが定着したのでしょうか?

その理由をご紹介します。

・原型は不二家の創業者が考えた

いちごのショートケーキは、上記で紹介したクリスマスにケーキを食べる文化を日本に広めた不二家の創業者が考案しました。開業する前の1910年におおよそのデザインができたと言われています。

不二家の創業者がアメリカでケーキ作りの修行をした後、ケーキを日本人向けにアレンジしようと試行錯誤します。その結果、いちごのショートケーキは誕生しました。

・もともと「紅白」はおめでたい色だった

一説によると、クリスマスケーキがいちごのショートケーキなのは、いちごの赤と生クリームの白が日本人にとっておめでたい色だからと言われています。

赤と白、つまり「紅白」の組み合わせは、古くから日本ではおめでたい色として扱われています。そのためクリスマスを祝う気持ちを込めて、赤と白でケーキを彩ったそうです。

・赤と白でサンタクロースと雪を表現している

クリスマスと言えばサンタクロースですよね。

サンタクロースは「白いヒゲを生やした赤い服をきたおじさん」というイメージがあり、さらにクリスマスに雪が降るとロマンチック度が増します。

日本のクリスマスケーキがいちごのショートケーキなのは、サンタクロースとクリスマスに降る雪を表現しているからとも言われています。

赤いいちごはサンタクロースを、真っ白な生クリームは雪景色を表現しているなんてステキ。乙女心をくすぐるショートケーキがクリスマスケーキとして定着したのもうなずけますね。

・ショートケーキの「ショート」って何?

なぜ「ショートケーキ」と呼ぶのか疑問に思った方もいるのではないでしょうか。

ショートケーキの「ショート」は「砕けやすい」「もろい」という意味があります。

その名のとおり、もともとショートケーキはショートニングを使用して作られた、ビスケットのようなものを使って製造されるものでした。

それを不二家の創業者が日本人向けにアレンジを加え、柔らかいスポンジを使用したケーキにして販売したのです。

それによって日本では「ショートケーキ=柔らかくて甘いケーキ」というイメージが定番となり、広まるようになったのです。

どんなケーキを食べるの?世界各国のケーキと特徴

シュトーレン

日本ではクリスマスにいちごのショートケーキが広く食べられていますが、世界各国ではさまざまなケーキが食べられています。

クリスマスケーキには各国の文化が反映されているので、世界のクリスマスケーキを知ることで、その国の文化的特徴を知ることができます。

・フランス「ブッシュ・ド・ノエル」

日本でも人気が高いブッシュ・ド・ノエルは、木をイメージして作られたケーキです。

「ブッシュ」はフランス語で「木・丸太」を意味しています。

どうして木をイメージしたケーキを食べるのかには諸説あります。

最も有力なのはキリストが誕生した際、赤ちゃんの体が冷えるのを防ぐため夜通し暖炉に薪をくべて火を焚いたエピソードが元になっているようです。

・ドイツ「シュトレン(シュトーレン)」

ドイツでは長期間保存できるケーキ、シュトレン(シュトーレン)がクリスマスの定番です。

発酵してつくる生地の中に、ドライフルーツを混ぜて焼きます。表面を砂糖でコーティングして甘くしてありますが、ケーキというよりもパンと感じる人も少なくありません。

クリスマスの1ヶ月前から毎週日曜日にスライスして食べていくのですが、クリスマスが近づくにつれてドライフルーツの風味が生地全体に広まるため、気分を盛り上げる効果もあるそうです。

・イタリア「パネトーネ」

イタリアでは、ドイツのシュトレンに似た「パネトーネ」というケーキを食べます。

ドーム型のパンにレーズン、プラム、オレンジピールなどのドライフルーツが入っている甘くて柔らかいパンで、ミラノを中心に人気があります。

クリスマスシーズンのイタリアでしか食べられないため、旅行に行った際にはぜひ召し上がってみてください。

・イギリス「クリスマスプディング」

「プディング」と聞くと日本人はどうしてもカスタードプリンのようなものを想像してしまいますが、全くの別物です。

ドライフルーツが入った蒸しパンのようなもので、焼き上がった後もクリスマスまで熟成しなければなりません。

中に指輪やコインなどの小物を混ぜ込んで焼き、クリスマスのゲームとして楽しむ風習もあります。

・アメリカ「パイ」

基本的にアメリカではクリスマスにケーキを食べる習慣がありません。七面鳥の丸焼きなど、肉料理を家族みんなで食べるのが一般的です。

しかし、ケーキではなくパイを食べることはあります。アップルパイやパンプキンパイ、スイートポテトパイなど、好きな食材を使って作ったパイが各家庭で食べられています。

クリスマスケーキを食べる日は24日?それとも25日?

クリスマスディナー

「クリスマスケーキを食べる日はいったいいつなの?」

そんな疑問を抱えている人もいるのではないでしょうか。

実際のところはどうなのか、そして世界ではいつクリスマスケーキが食べられているのかを解説していきます。

・日本では12月25日に食べるのが一般的

「12月24日はクリスマスイブで、25日がクリスマス」と言われると、結局どちらでクリスマスケーキを食べたらいいのか分からなくなります。

各家庭によってクリスマスケーキを食べるタイミングは異なるようですが、どちらかというと25日に食べる家庭の方が多いようです。

日本ではクリスマスをキリスト教のお祭りとして扱いません。単純に雰囲気を楽しむためにクリスマスを祝う人が圧倒的に多いです。

もちろんキリスト教の人はキリストの誕生を祝福する意味でクリスマスを過ごしますが、大半の人はそうではありません。

そのためクリスマスケーキを食べるタイミングが各家庭でずれるのです。

楽しむことを重視するのが日本のクリスマス文化なので、家族や仲間と過ごせるタイミングでケーキを食べましょう。

・海外では12月24日に食べるのが主流

それに対して海外では24日にクリスマスケーキを食べるのが主流のようです。

海外ではキリストの誕生を祝福する期間が設定されてはいますが、厳密にこの日にケーキを食べようと日にちが定められているわけではありません。

キリストの誕生を祝福する期間は12月25日に終了するため、24日の夜から25日の朝までにクリスマスケーキを食べるのが一般的となっています。

また、12月25日までの1ヶ月間を「アドベント」と呼び、クリスマスを祝う準備をする風習がある国もあります。たとえば、ドイツやイギリスなどがあてはまります。

この時期にはツリーやリースを飾ったり、アドベントカレンダーと呼ばれるカレンダーでクリスマスまでの日数を数えたりします。

少しずつクリスマスに向けての気分を盛り上げていき、24日には家族とクリスマスのご馳走を食べます。

そしてデザートにクリスマスケーキを食べるのです。

・サンタクロースがいるフィンランドでは26日までクリスマスを祝う

サンタクロースがいるとされているフィンランドでは、24日~26日までがクリスマスです。

この期間、家族でサウナに入るなどしてのんびりしながらサンタクロースが来るのを待ちます。

サンタクロースは、いい子にはプレゼントを、悪い子には折れた小枝を渡すと言われています。ケーキを食べるのもこの期間です。

まとめ

日本のクリスマスの歴史や、クリスマスケーキの由来、世界各国でのクリスマスケーキについてご紹介しました。

クリスマスケーキにもさまざまなものがあり、それぞれの国の文化に根付いていることが分かります。

街全体がイルミネーションできらきらし、気分が盛り上がるクリスマスシーズン。家族や恋人、友人たちとクリスマスケーキを囲んで幸せな時間を楽しみましょう。

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Writer この記事を書いた人

辻村 美咲
結婚・出産を機に、広報担当の会社員からフリーのライターに転身。最近の楽しみは、娘と一緒に通っている英会話教室。日本語だけではなく、いつか外国語でも情報を発信したい。美容、健康、観光など、いろいろなジャンルの記事を執筆しています。
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