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秋冬にもダニ対策!棲み処になりやすいカーペットの掃除方法

新里 千穂

カーペット

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ダニは、梅雨などの湿気が多く暑い時期に大量繁殖するため、ダニの温床になりやすいカーペットの掃除などを、多くの方が梅雨時期や夏に行う傾向にあります。

しかし、ダニは秋や冬などの寒い時期にも繁殖することをご存知でしょうか。

寒いから大丈夫だと油断していると、毛足が長くて暖かいラグカーペットがダニの棲み処になってしまいます。

そこで今回は、ダニの生態とカーペットのダニを一掃できる掃除方法をご紹介します。

カーペットに潜むダニ!目には見えづらい彼らの生態を解明

ほこりが溜まったラグ

ダニは目に見えづらいことから、あまり気にしていない方もいるかもしれません。

しかし、ダニをそのままにしていると家族の健康を脅かすおそれがあるので、早めに対処しましょう。

敵を倒すには敵を知ること!まずはダニの生態について解説します。

・一般家庭に生息するダニの約90%は「チリダニ」

ダニといっても種類は様々ですが、家に生息するダニの90%ほどを占めているのが、ヤケヒョウヒダニなどの「チリダニ(科)」です。

体長は約0.2~0.4mmと小さく、色は乳白色をしているため、カーペットに潜んでいても気付きにくいと言えます。

ただ真夏に大量繁殖したときは、よく目をこらせばモゾモゾと何かが動く様子を観察できるでしょう。

チリダニはアレルギーの主要原因とも言われていて、ダニの死骸や抜け殻、糞(フン)を吸い込むことによってアレルギー症状を引き起こします。

人のフケなどを餌に繁殖するため、フケや垢、ホコリやゴミが溜まりやすいカーペットは格好の餌場と言えますね。

チリダニが増えると、チリダニを餌とするツメダニも増えてしまいますし、加えてツメダニは人の体液を吸うため、刺されると赤く腫れてかゆみが生じます(刺咬症(しこうしょう)と呼ばれる皮膚炎の一種)。

ダニが増えると健康被害につながるおそれもあるので、小さな子どもがいる家庭なら、なおさら、こまめに掃除をすることが大切です。

なお、ダニの数を1平方メートルあたり50匹ほどに減らせれば、アレルギーのリスクを低くできると言われています。

・ダニは気温20~30℃、湿度60~80%の環境が大好き

ダニは高温多湿の環境が大好き。気温20~30℃と湿度60~80%だと繁殖が活発になるため、梅雨時期や夏ごろになると大量発生する傾向にあります。

また、暖房や加湿器を使いがちな秋冬も、ダニが過ごしやすい環境です。

いくら外が寒くて乾燥していても、室内の温度・湿度が一定に保たれていればダニは活発に動きます。

毛足の長いカーペット、布団などの寝具、ソファ、クローゼットの奥など、ダニが繁殖しやすい場所はしっかりとダニ対策を行わなくてはいけません。

・まれに見るタフなやつ!唯一の弱点は"高温"!?

ダニの繁殖力は非常に強く、わずか1gのフケがあれば300匹も育つそう。

またダニは好みの場所でどんどん繁殖を続け、1gのホコリに約1,000匹、1枚の布団に約30万匹生息しているというデータもあります。

さらに、酸素が少ない環境にも適応できる体を持ち、洗剤の中でも数時間は生きられるなど、かなり"タフ"なのです(種類によります)。

例えば、あなたが洗濯機でカーペットを洗ったとします。

アレルギーの原因となるダニの死骸や糞は洗い流せるので、アレルギー症状の改善には効果が期待できますが、一般的な洗濯でダニを死滅させることは不可能です。

ただダニは高温に弱く、50℃の熱なら20~30分、60℃以上の熱ならすぐに死滅するので、もしも洗濯でダニを撃退したいと考えるなら洗濯後に乾燥機にかけましょう。

布団や毛布などの大きなものは、布団乾燥機もしくはコインランドリーを利用してくださいね。

カーペットのダニを退治!掃除機の前に熱駆除が鉄則

スチームアイロン

カーペットのダニをどうにかしたいと思ったとき、掃除機で吸い込めば良いと考える方は多いでしょう。

しかし、生きているダニは爪(ツメ)でカーペットの繊維をがっちり掴んでおり、いくら掃除機をかけても取れません。

そのため、一度熱で死滅させてから掃除機で吸い込むのがベストです。

前述したように、ダニは高温の熱に弱いのでカーペットに熱をあてれば駆除できますが、カーペットの一部を温めてもダニは別の場所に逃げるため、60℃の熱で即死させたほうが効果的です。

以下、カーペットのダニ駆除に効果的な方法をご紹介します。

・スチームアイロン

高温のスチームが出るスチームアイロンは、ダニ駆除に効果的なアイテムです。

アイロンの温度設定を「高」にするとスチームの温度が100℃になるため、十分にダニを死滅させられます。

ただし、カーペットが焦げたり変質したりするかもしれないので、濡らしたタオルごしにアイロンをかけたり、数cmほど離してスチームをあてたりと工夫しましょう。

濡らしたタオルを使用する際は、サッとアイロンをかけるのではなく、奥まで熱が浸透するよう意識して動かしてくださいね。

・炎天下の車内に丸めて放置する

まだまだ日差しが強く、日中は夏のように暑いという日もあるでしょう。

炎天下の車内は驚くほど熱いので、丸めたカーペットを放り込んでおけばダニを駆除できます。

60℃に達しなくても、車全体が暑く、どこに逃げても熱を受け続けるため、50℃ほどあれば十分ダニは死滅するでしょう。

もちろん、駆除した後は洗濯したり、掃除機をかけたりして清潔にしてくださいね。

カーペットのアレルゲンを一掃!効果的な掃除機のかけ方

ラグマットに掃除機をかける

ダニを熱で死滅させたら、死骸や糞はもちろん、ホコリやゴミ、ダニの餌となるフケや垢なども掃除機で一気に吸い取りましょう。

毛の流れに逆らうように掃除機をかける他、カーペット1平方メートルの範囲を約20~30秒かけてキレイにすることで、奥のゴミまで吸い取れます。

ブラシでカーペットの毛を逆立ててから掃除機をかけると、より効率良く吸い取れるので試してみてくださいね。

まとめ

ダニ対策は、梅雨時期や夏だけに行いがちですが、実は秋冬にも必要です。

毛足の長いカーペットなどはダニの温床になりやすいので、安全にゴロゴロするためにも、熱による駆除を徹底しましょう。

また、ダニの死骸などをそのままにしているとアレルギー症状が出るおそれがあるため、熱駆除後は丁寧に掃除機をかけてくださいね。

この他、日頃から部屋の風通しを良くし、湿気が溜まらないように気を付けることもダニの大量繁殖を防ぐために有効です。

乾燥しているから、寒いからと油断せず、一年を通してダニ対策を実施していきましょう。

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Writer この記事を書いた人

新里 千穂
沖縄生まれ・沖縄育ちの30代。執筆活動をするかたわら、趣味のハンドメイド雑貨をちまちまと制作中。主婦ならではの目線で暮らしの情報を分かりやすく伝えます。
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