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トイレの音はどこまで聞こえる?女性が気になるトイレの防音対策【アパート・マンション】

いえらぶコラム編集部

どうする?

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あなたが賃貸物件を探すときに、重視することは何ですか?間取りや駅からの距離・賃貸料などさまざまなポイントがあります。

その中で、「防音性」を挙げる方も多いのではないでしょうか。

自分が静かで落ち着いた環境で暮らしたいという方もいるし、逆にファミリー層で赤ちゃんの泣き声・子供の足音で他の方に迷惑をかけたくない、楽器を演奏していて気を遣いたくないなど理由は人それぞれです。

賃貸物件にはさまざまな家族世帯が居ますからね。

賃貸暮らしをしてからも、悩んだことがあるかもしれません。

賃貸暮らしに関わらず、一軒家でも防音問題について悩むこともあるでしょう。

例えば、来客中にトイレに行き、「用を足す音が聞こえたらどうしよう」や、「2階で騒いでいたら下に聞こえるんじゃないか」など。

多くの人と共同生活をしている以上、当たり前の問題でもあります。

実際に体験した賃貸暮らし・一軒家でのご近所トラブルのランキングでは、3位が「ゴミ出しに関するルール問題」、2位が「ペット問題」、1位が「騒音問題」です。

ランキングの1位にくるほど、騒音トラブルは誰でも起こしたくない問題ですよね。

また、女性で自分の排泄音が隣の家に聞こえると、恥ずかしいと感じる人もいるでしょう。

今日は賃貸暮らしのトイレの防音についてお話します。

賃貸暮らしでトイレの問題は、自分が音を出していたら気になるし、隣から聞こえてきても気になる音ですね。

どうする?

トイレの音が伝わる理由

そもそも音はどうやって出ているのでしょうか。

賃貸のトイレの防音対策としても、音が伝わる理由を知っておくのも対策の一つです。

音の伝わり方は一つではありません。

音の伝わり方が違うと、防音対策も違います。

1.音の種類

空気伝搬音(空気音)と固体伝搬音(固体音)の2種類があります。

・空気伝搬音(空気音)

空気の中を通って、耳に届く音です。

音の源から距離が離れるほど、音の大きさは弱くなります。

高音より低音の方が防ぎにくく、壁などの遮断物によって、ある程度は防げるといわれています。

例えば、人の話し声やテレビの音・音楽が該当します。

・固体伝搬音(固体音)

物の構造内部を通る音で、床や壁・天井などに振動や衝撃となって伝わる音です。

空気に触れた瞬間、空気音になって鳴り響きます。

例えば、床や壁に直置きしたスピーカーやエレベーターなどの機械の振動音、トイレの排水音などがあります。

どこから聞こえてくるのか分からない音ですね。

トイレの音は固体音として考えられます。

2.音の大きさの表し方

大きさはデシベルで表され、望ましい基準値が定められています。

望ましい基準値とは、私たちが健康に暮らす上での基準です。

「AA」「A及びB」「C」の3つに分類されます。

・AA

社会福祉士施設などが集合して設置される地域で50デシベル以下、40デシベル以下となっています。

50デシベルだと、家庭用クーラーの室外機の音や換気扇の音です。

40デシベルだと図書館や静かな住宅地の昼に値します。

通常の会話をするのには支障がない程度です。

・A及びB

賃貸・一軒家などの住宅用として供される地域で、昼間であれば55デシベル以下、夜間であれば45デシベル以下とされています。

AAランクより少し音がする程度です。

・C

多くの数の住居とあわせて、商業・工業などに供される地域で、60デシベル以下、50デシベル以下となっています。

60デシベルだと、静かな乗用車や洗濯機・掃除機の音などがあげられます。

私たちが住む所には、さまざまな規制がされているんですね。

トイレ

実際にトイレの音はどこまで聞こえる?女性が気になる注意したいポイント

トイレから漏れる原因はいくつかあります。

それは壁・トイレの小窓・換気扇です。

壁が薄いと、隣の人に聞こえているでしょう。

隣の人のトイレの音が聞こえる場合、自分のトイレの音も相手に聞こえると考えてよいです。

ただ、トイレから相手の部屋の収納を隔てていた場合は、音は聞こえずらいです。

戸建てに住んでいて、トイレの小窓を開けていると音が聞こえる可能性が高いため、トイレの窓を閉めて用を足すようにしましょう。

また、換気扇から音が漏れることもあります。換気扇が近くにある人は、換気扇を回しておくのも一つの方法かもしれません。

防音性の違いは建築構造の違い

音は空気の振動によって伝わることがわかりました。

音の振動が物や空気・壁や床伝いに伝わっていきます。

なので、壁の材質・構造によって振動の伝わりやすさは大きく違ってきます。

つまり「防音性の違いは建築構造の違い」となるのです。

いくら自分自身が出す音を意識しても材質によっては聞こえてしまうかもしれません。

逆に、いくら大きな音を出しても聞こえにくいかもしれません。

最も防音性の高い建築構造は何か

防音性の違いは建築構造によって違いますが、建築構造で最も防音性が高いのはどれでしょうか。

賃貸物件(アパート・マンション)の一般的な建築構造は、大まかに分類して「木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造」の3つに分けられます。

その中の「鉄骨造には重量鉄骨造・軽量鉄骨造」、「鉄筋コンクリート造にはRC造・SRC造」に分かれています。

・木造

木造とは、日本古来からある工法で、土台・柱・梁など主要な構造部材を木材で作る建築物です。

加工が容易なので設計の自由度が高いですが、柱と梁の本数が多くなるので間取りの制約ができてしまいます。

しかし、日本ではまだまだ主流な工法です。

費用を抑えるメリットもあります。

・鉄骨造

重量鉄骨は太い大きな柱や梁の鉄骨を使っており、強度を出しています。

軽量鉄骨は細い鉄骨を多く使い、強度を出しています。

軽量鉄骨は重量鉄骨に比べると柱も梁も細いですが、その分本数を多くして筋交いを使用して全体の強度を出しています。

しかし、大きな間口は取りづらく、筋交いがないので間取りの自由度が減ります。

建築費としては、軽量鉄骨の方が安いです。

・鉄筋コンクリート造

RC造(鉄筋コンクリート造)は、いわゆるコンクリ造と呼ばれ、柱・梁・床・壁が鉄筋コンクリートでできている物件です。

ほとんどがコンクリートですから、建物の重さが重くなるため、それなりの地盤改良なども必要になってきます。

建築費も高めです。

SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート造)は、鉄骨の柱の周りをコンクリートで固めていく工法です。

一般的なRC造よりも建物が大規模な場合にSRC造が使われます。

しかし、基本的な防音性能は変わらないです。

この中で、防音性に優れているのは鉄筋コンクリートです。

何本もの鉄の棒で骨組みを作ってコンクリートを流し込んでいるので、優れている感じがヒシヒシと伝わってきますね。

鉄筋コンクリートならば、普段の生活音が周囲の部屋まで響くことはあまりないでしょう。

逆に一番防音性が低いのは、木造でしょう。

木材は通気性がよいですが、その分音も通しやすくなります。

中間にあたる鉄骨構造は、材料に鉄材や銅材を使っているので、木造よりも音を遮りやすいといえます。

また、軽量鉄骨より重量鉄骨の方が、防音性は優れているでしょう。

建築構造の違いから考えると、防音性に優れているのは鉄筋コンクリートです。

しかし、建物の防音性は壁や床の仕様によって変わってきますし、窓の数や位置によっても変わってきますので注意が必要です。

トイレの防音性を重視して賃貸物件を選ぶなら、まずは鉄筋コンクリートの物件をいくつか選び、その中から窓の数・位置を考えて選ぶと良いでしょう。

遮音と吸音

音の理由イメージや建築構造が分かった上で、今度は防音する手だてをお話します。

防音は大きく分けて、「遮音」と「吸音」があります。

・遮音

遮音とは、音を遮断することです。

先ほど話したように、音の正体は空気の振動です。

この振動を「遮音材」を使用し、途中で遮って音を伝えない仕組みです。

薄い板などは、板自身もつられて振動してしまうため音が伝わってしまいます。

逆に石みたいな厚く質量が重い素材は振動しにくくなるため、音を遮ります。

・吸音

吸音とは、自身に音を吸収することです。

吸音材があり、それには細かい穴が多く、その穴に音を吸収させることで音を小さくします。

イメージとして、水がスポンジに吸い込まれる感じです。

遮音だけ、吸音だけだと音は漏れがちになります。

なので、吸音で音を小さくし、さらに遮音で音を通さないことが重要になってくるのです。

音姫

自分の家のトイレの音が気になるときの防音対策

<リフォーム対策>

さて、賃貸物件を借り、建築構造から鉄筋コンクリートを選んだものの、実際住んでみるとトイレの音漏れが気になることは多々あると思います。

住んでみないと分からないことも多くあるのは、賃貸物件のあるあるですね。

そこで自分の家のトイレの音が気になるときは、どんな対策ができるでしょうか。

徹底的な対策だと、トイレの部屋をリフォームすることです。

会社によりますが、トイレ音外漏れ低減プランなどがあります。

先ほどの遮音と吸音のお話のように、リフォームだと遮音床材・吸音壁材さまざまな木材やシートを使用し、トイレ音を外に漏らさないことができます。

値段は1畳で約10万円~かかります。

トイレの流す音が気になるならば、トイレ自体変えるリフォームもあります。

今トイレの種類も数多くあります。

最新の洋式トイレの便器は、フラッシュの方式やタンク構造も進化しています。

そのおかげか、驚くほど水を少ししか流さないのです。

そのためフラッシュ時の音・タンクに水を貯める音も静かです。

トイレ便器だけだと、種類によりますが3万円~、別途設置料もかかってきます。

しかし、賃貸物件だと、全ての物件がリフォームできるわけではありません。

逆にリフォームできる賃貸物件の方が少ないのではないでしょうか。

それにそこまで値段をかけて対策するのはちょっと…と考える方もいらっしゃるでしょう。

自分で防音DIYをする対策もあります。

DIY自体、今流行していますね。

賃貸物件でもできるDIYの本も多く出版されています。

私もDIYに興味があり、実践したこともありますよ!!

賃貸物件ですし、できることは少ないですが、工夫次第で可能になります。

壁にポスターやタペストリーを貼ることも防音対策の一つになります。

大きな効果は発揮しないかもしれませんが、ポスターとタペストリーとの壁の間に空間ができることで効果を発揮します。

ポスターやタペストリーを貼るのに似ていますが、ダンボールを貼ることも防音対策になります。

ダンボール自体防音効果があり、緩衝材としての機能もあり、空気の層が作られています。

この層によって防音になるのです。

しかし、いくらトイレの中でも見た目は非常に悪いので、インテリア重視の方にはおススメできない方法です。

リフォームと同じで、トイレの中の壁に遮音シートをはることもできます。

通常、壁内部に埋め込みますが、壁に貼り付けても使用できます。

両面テープやマスキングテープを使用すれば、賃貸物件の壁でも設置することは可能です。

今までは、「音を遮音する」「吸音する」という考え方ですが、音を音でごまかすこともできます。

その方法は、「音姫」を使用することです。

今は普及になってきている「音姫」。それは「トイレ用擬音装置」です。

1988年に誕生しました。

今までは音を消すため、用を足している間に水を流していました。

わざわざ水を流すのが勿体ないので、水を流さず、流水音で音をごまかす方法です。

賃貸物件でも音姫を付けることは可能ではないでしょうか。

実際、私も賃貸物件のときにやっていました。

取り付け・取り外しが簡単で、値段も約1万円~と比較的お手頃なので取り入れてみてはいかがでしょうか。

しかし、賃貸によってはできないこともあるので、取り付け前に大家さん・管理会社に確認が必要です。

防音対策には値段がかかるもの、かからないもの・簡単にきるもの、できないものがあります。

自分自身の生活や状況に応じて行うといいです。

トイレトレーニング

<スマホアプリの利用・隙間をふさぐ>

スマートフォンにトイレの音をごまかすアプリがあるのはご存知ですか?

アプリでは、音量や音の種類を調節でき、停止する際にも自然にフェードアウトさせる設定もできます。

また、時間制限が表示されるため、急に音が止まって焦ることもありません。長時間流したい場合には、エンドレス設定ができるアプリがおすすめです。

家のトイレやほかの部屋のドアには、わずかな隙間があります。

この隙間は、空気の流れを作るために開けてあるのです。しかし、換気扇が設置された現代の住宅では、隙間を閉じてもにおいの問題は少ないでしょう。

隙間テープ等でふさぐと、音を軽減できます。

隣の家のトイレの音が気になるときの防音対策

先ほどは自分の家のトイレ音の防音対策ですが、逆に隣の家からの音が気になるときはどうすればいいでしょうか。

隣の家に遮音シートを貼ったり、音姫を付けることは不可能です。

隣の方に、「音が気になるからやめてくれ」と伝えに行くのは不可能ではないですが、トラブルになることは目にみえていますね。

賃貸の間取りにもよりますが、トイレの音が気になる部屋の壁に、大きな家具を置くことで防音対策になります。

家具は石のような質量が重い素材ではないので完全に遮音できるとは限りませんが、置くのと置かないのとでは聞こえる音の大きさが違います。

トイレの音が気になる部屋が寝室など静かな部屋ならば、寝室を別の部屋にするなどの工夫もできます。

音が気になるなら気にならないぐらいの音を出す部屋にするのです。

常にテレビをつけているリビングにすると、テレビの音にまぎれて気にならないかもしれません。

大前提ですが、賃貸物件を選ぶときには、トイレの位置や隣の部屋の間取りも注意してみることをおススメします。

もしお隣とトイレ同士が接していればお互い様ですし、お風呂と近ければそれも気になりません。

まとめ

音は空気音・固体音と2種類あり、大きさはデシベルで表され、望ましい基準値が定められています。

望ましい基準値とは、私たちが健康に暮らす上での基準のことです。

音が聞こえるのは、音の振動が物や空気・壁や床伝いに伝わっているから。

壁の材質・構造によって振動の伝わりやすさは大きく違うので、防音性の違いは建築構造の違いとなります。

最も防音性の高い建築構造は鉄筋コンクリートですが、窓の数や壁や床の仕様によっては防音性が低いものもあるので、賃貸物件を選ぶときは注意が必要です。

防音する際には吸音で音を小さくし、さらに遮音で音を通さないことが重要になってきます。

賃貸物件での自分の家のトイレの防音対策としては、リフォームするなど自分では難しい費用も高価なになる対策から、自分でできる安価な対策まであります。

賃貸によっても対策できるもの・できないものもあるので、行う前に確認が必要です。

隣の家からのトイレの防音対策は、間取りの選択から始まり、家具の移動や部屋の配置替えもその方法の一つです。

それぞれ、賃貸物件やご自身の生活・状況に合わせて変わってくるので、可能でやりやすい防音対策を見つけましょう。

そして、住みやすい賃貸暮らしができるといいですね。

どうしても気になる人には引っ越しを検討してみるのもよいかもしれません。

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Writer この記事を書いた人

いえらぶコラム編集部
不動産業界・賃貸物件に関する広報活動を行いながら、現在はいえらぶGROUPのライターとして活動中。おもに、不動産・賃貸物件・税金・片付け・車といった暮らしに関わる記事を執筆しています。
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