インタビュー

不動産業界向けのVRサービスを展開するピーヴィー株式会社様

ピーヴィー株式会社 菊池様・岡田様

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目次

2016年より、不動産会社様向けの内見VRサービスを展開しているピーヴィー株式会社様。
今回は、こちらの菊池様と岡田様のお2人にお話を伺いました。

VRサービスを始めようと決めたきっかけ

―御社では動画サービスを展開されていますが、最初はどういった経緯でスタートしたのでしょうか?

菊池:元々はライフコムという別の会社があって、ピーヴィーにライフコムが合併した形なんです。
ピーヴィーは元々、YouTubeのような動画配信プラットフォームを、大手新聞社様・テレビ局様などの法人向けにサービスを提供するというスタイルでした。それは引き続き今でも行っています。

―PeeVee.TVのサイトですよね。

菊池:そうです。例えば大手新聞社さんの場合なら、読者さんがアップしたものを新聞社さんの自社サイトで配信することができるASPのサービスを提供しています。

―ライフコムさんはどういったことをされていたのでしょうか?

菊池:ライフコムでは、主にスマートフォン向けのアプリ開発を行っていました。代表例としては、YouTubeストリームという、YouTubeの動画をスマートフォンで視聴できるアプリですね。今は当たり前のように視聴できますが、昔はできなかったんですよね。それを視聴できるアプリを開発して配信して、それが1,000万以上ダウンロードされたのかな。そういったことをしていました。
そして今は競合がどんどん増えてきている中で、何か新しいことができないかなと話し合っていたんです。ピーヴィーには元不動産関係の人がいるのですが、そこで「VRってどうなの?」という話になり、それがリフォーム事業などに使えるのではないかとなりました。
実際に「VRを不動産の営業ツールとして使いたかった」という話も聞いたので、「じゃあ作ってみようか」ということになり、今に至ります。

ピーヴィー株式会社 マドリックストップページ

VRが流行っていたのは知っていましたが、実は当初、そこまで興味があったわけではないんです。
ただ、物件写真はカメラで撮影したものを見せることが多いと思うのですが、それではWeb制作のように激戦市場となってしまうのではないかと。写真で撮って上げれば良いだけでは、どこで差別化を図れば良いのということになりますよね。そういう感じで少し懐疑的ではありました。
ですがリフォームの場合、完成イメージの作成としてCGを使えるので、それをVRと組み合わせて効率よく作るシステムがあれば競争力はあるかなと。それなら「じゃあやろう」ということになりました。

少しずつニーズの高まりを実感する日々

―ターゲットを絞っていくことで、競争力を見出されたのですね。この商材は、いつ頃からリリースされているのでしょうか?

菊池:もう1年くらいになるのかな?

岡田:そうですね。不動産のCG制作をやろうということで、開発ツールの立ち上げから始めたのですが、それが2016年の1月か2月くらいですね。その頃から進めているサービスです。

私達の中で不動産会社様というと、不動産を扱っているという大まかなことしか解っていませんでした。ですが、一口に不動産といっても、新築マンションを扱うところ・中古マンションを扱うところ・リフォームや賃貸をされているところと、会社さんによって取り扱う商品のジャンルが異なるんですよね。そのため、当社が同じ商品をPRしても惹かれどころも違いますし、こちらの売り方も全く違います。各不動産会社様が扱っている商品の額も全然違うので、不動産の知識がないと売りにくいというのが最初の印象でした。

ただ、不動産関連のランディングページを制作しているような広告代理店の方にお話を聞くと、やはり今年からどんどん大手不動産会社様を中心にVRの依頼が出てきたと仰っていました。私達は2016年からやっていましたが、まだ浸透していなかったため、これからどんどんVRを利用する不動産会社様が出てくるのだろうという感触はあります。

―今御社としては、何社ほどお付き合いがあるのでしょうか?

岡田:現在は2社ですが、お話を進めさせていただいている会社さんが5~6社ほどあります。
最近はCGだけではなくて、パノラマ写真にCGで家具を追加する方法も検討しています。
それであれば、フルでCGを作るよりは少しコストが抑えられます。やはりガランとしたお部屋の写真より、家具がある写真の方が見栄えも良いですし、引っ越し後のイメージも湧きやすいですよね。それが安価でできるようにしていきたいですね。

―今は重説もオンラインでできるようになりましたし、最近はスマート内見という方法も広まってきている点を踏まえると、今後は御社のようなサービスの需要もどんどん上がっていくでしょうね。

菊池:そうだと信じています。あとはVRを体験されている方がまだ少なくて、実際にご覧になった方も、テレビで演者がワーッと反応している映像を観ている印象が強いのか、見ても「あぁ、きれいだね」で終わってしまうんです。
そのため、これからのVRはエンターテイメントというか、五感を通じて視覚以外のものにも訴えていくと、また面白い経験ができるんじゃないかと思います。

岡田:こちらは先日、実際のプレゼンでも利用したサンプルなのですが、今少し体験されてみませんか?

―宜しいですか?ありがとうございます。

岡田:では、VRゴーグルをつけていただいて、少しそちらに立っていただけますか?
今ご覧いただいているVRゴーグルの中の間取りに、1ヶ所テレビがあるんですね。そこを見ていただくと、そこから音楽が流れるようになっています。ただ、音楽が流れるだけでは芸がないので、よりリアリティを出すために、テレビから目線を外すと音楽がどんどん小さくなる仕組みにしました。

ピーヴィー株式会社 菊池様

―あ、本当だ。音量が小さくなりました。

岡田:あとは映像をご覧いただきながら立ち位置を変えると、さらに音量が小さくなったりするんですよ。この仕組みは、プレゼンをしたお客様からも「これすごいね!」とご好評をいただきました。

―これはすごいですね、本当に住んでいるような感覚になりますね。

岡田:当社の場合はCG制作だけでなく、VRやカメラのプラットフォームも自分達で作っているので、今後はそういうニーズがあれば、当社が持つ汎用性が活かせれば良いかなと思っています。

会社を退職して留学することを決めたきっかけ

―御社は現在、社員さんが6名いらっしゃるとのことですが、役割はどのように決まっているのでしょうか?

菊池:開発はほぼ私が1人でやっています。プログラミングを私がやっていて、実際のモデルの制作などは岡田や別の社員が担当しています。ちなみに岡田は、営業もやってくれています。

―ピーヴィー様としてお仕事をされる前は、どんなお仕事をされていたのでしょうか?

菊池:私はIBMのビジネスコンサルをしていました。2005年に入って2007年に辞めました。

ピーヴィー株式会社 VR

―IBMさんでは動画サービスに近いお仕事をされていたのでしょうか?

菊池:いえ、動画はもう全然関係なくて、大手コンビニの管理会計システムの仕事をしていました。プログラミングは多少していましたが、どちらかというとExcelを見ている時間の方が長かった気がします。

―岡田様は当時、どんなお仕事をされていたのでしょうか?

岡田:私は新卒でシステム会社に入社しまして、そちらで5年間勤務していました。菊池と知り合ったのもその時です。
当時、私は大手電機メーカーの商品開発を担当していたのですが、それがグローバルで売られているものなので、アメリカとのやり取りが結構あったんです。ですが、私は英語が一切できませんでした。しかし、これからそういう機会が増えてくると英語ができないのはまずいと思い、英語ができる菊池に相談してみたら、海外留学を薦められました。

その後、このまま会社にいて、言われた通りにシステムをいじり続けることと、仕事を辞めて集中的に英語を学ぶことではどちらが良いかと天秤にかけた時に、集中的にやった方が良いと決断しました。その後は2年間、イギリスに留学して現地から菊池の仕事を手伝いつつ、空いた時間に現地の語学学校に通って英語を学んでいましたね。
当時、菊池は既に独立して起業していたので、リモートでアプリ開発などを行っていました。

―菊池様が岡田様に留学を薦められたのは、どういった理由があったのでしょうか?

菊池:私は大学と大学院がアメリカなのですが、これまで留学をせずに英語ができる人は見たことがなかったんです。日本の英会話学校に行ってちまちまやってもしょうがないだろうなと思い、それで薦めました。
ただ、別にアドバイスというほどではないですよ。チラッと言っただけです(笑)。それを真に受けて、本当に行ってしまったという(笑)。

―そうだったんですね(笑)。御社としては、今後海外とのやりとりについて考えたりしているのでしょうか?

菊池:そうですね、特に抵抗はないですね。元々アプリは海外のユーザーも結構使っているので、YouTubeの動画を再生するという機能なら国内に限る必要もないですし。
ただ、不動産としてはまだ判りません。
技術的な部分に関してはグローバルにいけると思うのですが、それだけではおそらく足りないでしょう。そのため不動産については、日本と海外の不動産事情をもう少し勉強をしてという感じですね。

―アメリカはそもそも、不動産『会社』という概念がないですからね。日本でいうと弁護士のような、いわゆるエージェントのような存在という感じですよね。

菊池:そうですね。あちらのモールには、選挙のポスターのように顔写真が並んでいるのですが、それは全て不動産のエージェントの写真なんですよ。日本では見たことがないスタイルですよね。

―そんなスタイルなんですね。しかしいずれは、日本もそういうスタイルに近づくかもしれませんね。

菊池:今は流れを作れるほどの力がないのでね、まずは乗らないといけないという感じです。

ピーヴィー株式会社 岡田様

『使う方の役に立ちたい』という気持ちから生まれたアプリ

―VRサービスや動画サービス以外にも、御社ならではの取り組みやアピールすることがあれば教えてください。

菊池:CSR(企業の社会的責任)でしょうか。『mkChenge』という目覚ましアプリがあるのですが、それで起きると寄付されるというアプリを配信しています。
仕組みとしては、まずアプリを利用して1回起きると10ポイントもらえるんですね。それがどんどん貯まっていって、貯まったポイントはセーブ・ザ・チルドレンや国境なき医師団など、そういったNPO団体に寄付するといった仕組みです。寄付する団体は、リストからお選びいただけます。
価格としては、10ポイント0.1円で、実際のお金が団体に寄付されます。

他にはポータルサイトも作って、そこは目覚まし機能とは関係なしにニュースなどを閲覧できるサイトなんです。それで記事を見ていただくと10ポイント上げますと。ただ、記事だけではちょっと訴求力が弱いので、そこにゲーム機能も付けました。それでプレイしていただくと10ポイントが貯まります。このように、目覚まし機能以外でもどんどんポイントを貯めて、貯まったポイントを一気に寄付するという仕組みです。

―本当に不動産やVRだけでなく、色々なことを手がけられてきたんですね。

菊池:そうですね。そのため、あまり○○業界という意識では動いていないです。今は不動産に携わっていますが、不動産業の会社ではないですし。

―それには何かコンセプトというか、軸になっている考えなどがあるのでしょうか?

菊池:面白そうだからやってみるというか、そういう感じですかね。「使っていただいてお役に立ちたい」という気持ちが大きいのかもしれないです。
実際に始めてみると、お金にならなければ続けられないという面もあるので、そことのせめぎ合いではありますが、楽しさと収益を上手く両立させたいです。
VRだって、ただ「面白い」だけではだめですし。収益にならなければ続けられないので。そこの着地点を探っていきたいですね。

―本日はありがとうございました。
『サービスをご利用いただく方のお役に立ちたい』という考えの下、新しいことに挑戦されているピーヴィー株式会社様。
今後の不動産業界のニーズにマッチするであろうVRサービスにぜひご注目下さい。

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