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他人事ではない、日本の空き家問題について考えてみよう

空き家

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2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催まであと3年。

それに向けて、今後の日本の景気は今後上昇していくだろうと期待されています。

一方で、日本における住宅供給は年々増加傾向にあるものの、同時に空き家の数も増えていることをご存知でしょうか。

そのため不動産業界では今、オリンピック開催の1年前となる2019年を境目に、住宅不況が到来するのではないかと懸念されているのです。

今回は、そんな空き家問題や2019年問題についてご紹介します。

日本の空き家問題が生じた理由とは

空き家

空き家とは読んで字の如く、誰も住む人が居らず放置された家をさします。

冒頭で、現在の日本では住宅供給数が増加する一方で空き家も増えていると述べましたが、総務省のデータによると、住宅戸数の増加率よりも空き家率の方が上昇率が高いとの結果が出ました。

関連記事:増え続ける日本の空き家。再生するために有効な対策とは?

空き家が増え続けている背景には、主に以下の理由が挙げられます。

・祖先・祖父母・両親から引き継いだが住む人がいない
・郊外から住みやすいエリアに引越して元の家はそのまま
・別荘として購入したが、放置している

また、持ち家の場合は所有者が病気などで亡くなり、家や土地を相続をする親族もいないため、結局放置されっぱなしというケースも。

さらに、空き家率の上昇に拍車をかけるかもしれない出来事として懸念されているのが『人口の減少』です。

日本の総世帯数のピークは2019年?

日本では、1920年(大正9年)に第1回国勢調査を開始して以来、5年に1度のペースで調査を行っています。

そして、2015年に行われた第20回国勢調査では総人口が1億2,700万人余りとなり、第19回国勢調査時(2010年実施)より94万人以上も減少したとの結果が公表されました。

この数字は、日本が国勢調査を開始して以降初めて人口が減少に転じたということで、当時はニュースでも大きく取り上げられましたね。

さらに、2035年には1億909万人にまで人口が減少することや、高齢者の割合が約33%に達するため、3人に1人が高齢者の時代であると予測されています。

これまでの日本は、総人口が減少を始めてもかろうじて総世帯数は増加を続けていたことで、住宅市場は規模縮小から逃れてきました。

しかし国立社会保障・人口問題研究所から発表された推計によると、2019年の5307万世帯をピークに、それから16年後の2035年には4956万世帯まで減少するとされています。

2019年をピークに世帯総数が減少に転じるということは、マンション・一戸建てなどのマイホーム不動産需要が減少し、住宅不況に陥るのではないかということ。

空き家が増え、不動産価値が下がるのは不動産投資・不動産業界にとって大きな問題となります。

そうした点からも、人口減少は不動産業界にとっても決して無関係の問題ではないのです。

核家族世帯や単身世帯の増加も日本の空き家問題に関わっている?

一人暮らしの高齢者

少子高齢化が進むことにより、将来の世帯の形態は一人暮らしのお年寄り、または高齢夫婦の世帯が増えることが予想されています。

現在は『夫婦と子』といった核家族が主な世帯のスタイルですが、一人暮らしの単身世帯が既に2010年から世帯数の第一位となっており、今後は減少を続ける核家族世帯に代わり、単身世帯が主な世帯のスタイルとなっていくでしょう。

予測として、2050年には全世帯の42.5%を単身世帯が占めている状況になります。

つまり、ご近所の5世帯中2世帯は単身世帯ということですね。

なぜ日本の空き家が問題なの?

ここまで人口と空き家の関係性や、そこから透けて見える問題について取り上げてきましたが、そもそもなぜ空き家があると問題なのでしょうか。

長期間誰も住まず、適度な手入れがされずに放置された家は経年劣化が激しく、特に木造建築はどんどん損傷・劣化・腐食が進みます。

また、定期的に窓などの開口部を開けて換気しないことにより、カビ・ダニ・細菌等が繁殖し、建材を劣化させてしまいます。

さらに、ガス管や水道管も使わないで中身が入れ替わらないと傷みますし、水道管の外部からの侵入を防ぐトラップの水が蒸発してしまうと、そこから虫やネズミが屋内に入り込んできてしまいます。

そして劣化の進んだ空き家はいつしか建物を支える力が弱くなり、ある日突然倒壊する危険性もあるのです。

他にも、不法投棄によってゴミが積み上げられたり、そのゴミに放火される恐れも否めません。

ホームレスや不良のたまり場になってしまうと治安の悪化も招くため、そのような廃屋の隣近所に住む方々としてはたまったものではありませんね。

このように、放置すればするほど空き家は周囲にも大きな悪影響を及ぼしかねないのです。

空き家の税金が高くなる!

今や地方都市だけでなく、都市部でも徐々に増えつつある空き家。

この事態を重く捉えた国も、新たに『空き家対策特別措置法』という法律を施行し、空き家について厳しく取り締まるようになりました。

例えば、この調査で問題のある空き家=特定空き家だと判断された場合、固定資産税の軽減措置が解除されてしまい税金が増額されます。

その額はなんと6倍!

もし所有している不動産物件が空き家で、特に何も対策を行っていない方は、重いペナルティを受けることになるかもしれません。

空き家バンクに登録してみよう

日本の田舎

空き家が増加するとともに、遠方で管理が難しい場合に空き家の管理を代行してくれたり、賃貸などの空き家活用法について提案をしてくれる空き家ビジネスも増えています。

関連記事:増え続ける空き家を活かす!空き家バンクとは

近年は都市部から地方に移住したいとご希望される方も多く、古い空き家でも安く借りたり購入して住まいを確保したい方などに需要がある空き家バンク。

「もう自分が住むことはないけど、取り壊すのもなんだかなぁ…」と悩まれる方は、空き家バンクに所有する空き家を登録してみてはいかがでしょうか。

おわりに

不動産物件を所有する方だけでなく、その身内の方やご近所に住む方にも大なり小なり影響が及ぶ空き家問題。

生き残りをかけて住宅市場の競争が激化するであろう将来、日本人の暮らしの変化と併せて住まいの在り方も変貌を遂げて行くことでしょう。

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